季節は「処暑」になりました。暑さが和らぎ、穀物が実りはじめる季節。朝夕は少し過ごしやすくなったものの、まだまだ暑さは続いています。
着物の基本ルールでは、7月~8月末までは「薄物」を着用することになっています。
「薄物」は、タテ糸とヨコ糸の密度が粗く透ける生地で、単衣に仕立てた着物です。
この透ける生地は、絽(ろ)・紗(しゃ)・夏お召・夏大島など、染織技法によってさまざまな種類があります。
きょうは透け感バッチリの夏お召の着物に、羅(ら)の八寸名古屋帯。透け感が目立つように、色味を抑えたモノトーンコーデです。
この透け感を楽しめるのも、あと少し。
9月になったら、透け感が控えめの単衣にして、半衿も塩瀬に付け替えて。薄物は洗濯したり、クリーニングに出したり…そろそろ心の準備をはじめます。